マイナンバーカードが保険証として使えます!!…けど…

2023年02月01日 掲載


当院で設置されているパナソニック製のマイナ保険証対応端末です。
動画でかんたんに説明されておりますので参考にして下さい。

<事前の用語説明>
マイナカード = マイナンバーカード と同じ意味です。
マイナ保険証 = 保険証として利用できるマイナンバーカードの事。
マイナ受付 = 医療機関でマイナ保険証を利用して保険(証)情報を提示・提供する事で、医療機関側では「オンライン資格確認」とも称します。

マイナ受付(オンライン資格確認)

厚労省よりマイナ保険証を広く推し進めるようにと指導がありますのでこちらでご紹介させて頂きます。
厚労省は本システムの名称を下記の様に使い分けておりますが両方とも同じ意味となります。 医療機関側で「オンライン資格確認」と言われてもピン!とこないかも知れませんので補足しておきます。
・医療機関向け名称→「オンライン資格確認」
・国民向け名称→「マイナ受付」

※ 両方とも同じ意味です。

来院受付時、これだけは知っておきたい!!
    • 先ず「マイナ受付」では「診療の受付はできません」のでご注意を!!
      (本人確認、保険証の有効性、保険(証)情報を提供するシステムです。診療受付の機能は無く、診察券を提出すことで診療受付開始となります。)
    • マイナ受付は来院の度に毎回行う必要があります。
    • マイナ受付機にて情報提供に同意された場合のみ約10円の恩恵が受けられます。 マイナ受付機では診療・薬剤情報などの診療情報提供の同意を毎回尋ねられます。同意・不同意は任意ですが同意しない場合は今までの保険証利用の場合と同じく3割負担の患者で初診や再診時に治療費が6-12円増となります。しかし治療総額の会計時に10円以下は四捨五入される為、大抵の場合10円増とご認識ください。
      ※この治療費(点数)請求制度は2023年4月から12月までの時限的なもので月1回の初診または再診時のみに適用されます。


    • 診察券は今まで通り診察券ボックスへ投函してください。
      (診察券投函で診療の受付となります)
    • 子ども医療証、ひとり親家庭医療証、障害者医療証、福祉給付金資格者証をお持ちの方も今まで通り診察券と一緒に投函してください。
      ※市区町村独自の医療費補助証のデータは今のところマイナ保険データ上には収録されていない為です。

医療機関側における利便性の現状

厚生労働省の義務化によって設置されたこのシステム。
マイナカードが保険証として使えます!!…けど..だけれど..
ただの保険証情報照会機が受付に追加配置されただけにすぎません。
現状、医療機関側においては大変便利になったとは言えません😭
むしろ保険証確認の手間(工程数)が増えて効率が悪くなっております。
保険証確認を意識しないシステムづくりを目指して欲しかったです。
それも電車駅の改札機の様にスピーディーに!!

システムに対する違和感

基本的に専用回線を使った単独稼働式システム(別のパソコン)なので、医院既存のレセコン(受付/診療情報管理/診療費請求)システムとは親和性が低く、左(レセコン)のパソコンで受付や会計をしつつ、右(照会用)のパソコンで保険証情報を確認しなければならない場面要素を多く含むシステムです。 現状、医療機関や患者の利便性を無視した厚労省(管理側)の為だけのシステムになっています。これって本来のIT化なの?と首をかしげるもので、もっと改善して欲しい事だらけの仕様。何なら最初から作り直して欲しい程のレベルです。
特に回線障害時等の治療費の一旦全額自己負担が一番懸念されます。

マイナ受付システムは基本的に保険証照会機なので、新しいデータが照会されたら24時間以内はデータが残り、それを過ぎれば自動消去される仕組みとなっています。
ですから既存のレセコンとしては一定間隔で照会機側のパソコンに新しいデータが記録されたかの監視を絶えず行い、新しいデータが見つかった場合はそれをレセコン側に取り込むといった非合理的な仕組みとなっています。
なぜ照会機側のデータをプッシュ式の仕様にしてくれないのか疑問で、同時に診療受付ができない要因にもなっている様に思えます。

今後はレセコンプログラムの改修やアップデートでどこまで便利に改善されるかに期待する他ありません。

患者側の利便性はどうなの?

1. 健康保険証としてずっと使える

就職や転職、引っ越しをした場合でも、切り替え手続き後、健康保険証が手元に届くのを待たずにマイナンバーカードで受診することができます。(但し、マイナンバーカードと新しい健康保険情報が連携されるまでに数日かかる場合があります)
※マイナンバーカードは電子証明書有効期限5年ごとの更新が必要です。

2. 受付時、窓口に提出物するもの

診察券と医療費助成補助証(子ども医療証、ひとり親家庭医療証、障害者医療証 福祉給付金資格者証 等)は引き続き提出が必要です。
マイナンバーカードを健康保険証として使うことで、保険証自体と、高齢受給者証、高額療養費限度額認定証のみ提出必要が無くなります。

3. 健康管理をするときに便利

マイナポータルサイトで、ご自分の薬剤情報や特定健診情報を確認できるようになります。
また、患者の同意のもと医師がオンラインで薬剤情報や特定健診情報を確認できるようになり、よりきめ細かく適切な診療や服薬管理が可能となります。

4. 確定申告の医療費控除が簡単に

所得税の確定申告から、マイナポータルを通じて医療費情報(医療費控除)が自動入力できるようになります。

5. 注意喚起

通信障害、機器故障、マイナカード破損/ロック等の原因で
マイナンバーカードが読み取れない場合があります。

その際の対応マニュアルが厚生労働省より示されており、場合によっては一旦全額自己負担して頂く場合がございますのでご留意ください。 また、これがシステム要因なのか、患者のマイナンバーカード要因なのかで対処方法が下記の通り分かれます。

マイナンバーカードで保険証確認ができない場合

①システム要因の場合:

通信障害や、データセンターや医院での機器故障などが当てはまり、患者に一切責任がない場合を指します。

この場合において他に保険証情報を提示するすべがない場合は、患者のマイナンバーカード券面に記載の
[氏名]、[性別]、[生年月日]、[住所または保険者名]の4項目を控えさせて頂き、
「一旦全額負担(一旦自費)の治療費」となります。

システム復旧後に、医療機関で控えた4項目の情報を基に保険証情報の確認を行い、負担割合に応じた返金のご連絡をさせて頂きます。
その際、全額負担された領収書と引換えに返金を処理いたしますので、領収書は大事に保管ください。

※ 領収証がない、紛失した場合は当医療機関での返金が不可能となります。
代わりに再発行印の付いた領収書を再発行しますので、その領収書を基にご自分で健康保険証発行機関にて返金手続きの申請を行って頂く事となります。


②マイナンバーカード要因の場合:
カードの不正読取りによるICチップ破損や、暗証番号を何度も間違える事によるロック、また、強い磁気に当てたり、洗濯機に回してしまったり等の患者側管理に過失があった場合などを指します。
(市区町村役場にて再発行手続き下さい:10日程かかります)
(発行までの期間の保険証代わりになるものは政府で検討中)

この場合で、他に保険証情報を提示するすべがない場合は一旦全額自己負担となります。

同月内に正常なマイナンバーカードをお持ちいただくか保険証情報をお持ち頂き、有効性が確認されれば、領収証と引換えに保険適用額分の診療費をお返しいたします。

上記の障害時等を踏まえ、
常に最新の健康保険証情報控えを取っておく事をお勧めします。
特に、マイナカードが壊れたり紛失した際に役立ちます。

緊急時用に保険証の控えをオススメします

保険証の控えバックアップ方法(緊急時用)

保険証に変更が生じた際ごとにバックアップして下さい。
(特に保険者番号と記号・番号が重要)

もし一旦全額負担という事になれば昨今のキャッシュレス化により、現金持ち合わせも多くはない筈ですし、治療費支払いに困る事と思います。

そうならない為にもマイナンバーカードの破損や機能不良、紛失に備え、是非ご自身で最新保険証情報をスマホなどにバックアップまたは書き留めて置いて下さい。
※ マイナンバーカードが壊れてしまったらマイナポータル(アプリ)にもログインができず、保険証情報も見れなくなります。

保険証情報のバックアップ手順:
ご自分の最新保険証情報を表示/確認するには、NFC対応スマホからマイナポータルアプリを使い4桁数字のパスワードを入力後、正常なマイナンバーカードをスマホにかざしてログインします。

ログイン後、右上の [メニュー] → [私の情報] → [健康・医療] → [健康保険証情報] → [表示する] を押すと、保険証情報が表示されますので、

スクリーンショット(画面保存)や、CSV保存、メモ帳保存などでいつでも直ぐに提示できるように保管して置いて下さい。
特に医療機関で最低限必要な情報が[保険者番号]と[記号・番号]です。数字やアルファベット、-(ハイフン)や(・)点などもそのままで控えて置いて下さい。

※[記号・番号]は[記号]とだけ表示される場合もございます。

 

マイナンバーカードを健康保険証として利用するためには、初回登録が必要です。

初回登録については、お持ちのスマホやパソコン(カードリーダーが必要です)から行うことができます。
詳しくは、マイナポータルのホームページ(健康保険証利用)(別ウインドウで開く)をご覧ください。

スマホ・パソコン以外でも利用登録ができます。

※登録には、マイナンバーカードとマイナンバーカード交付時に設定した利用者証明電子証明書パスワード(数字4桁)が必要です。

よくあるご質問

Q1. 今後は、マイナンバーカードでないと受診できなくなりますか?

今までどおりの健康保険証でも受診できまが、2024年秋からは今までの保険証は発行されない予定ですので、マイナンバーカードでの保険証利用(登録)をして頂く事をお勧めします。
(2024.03.03 追記:)今までの保険証は2024年12月2日以降は新規発行不可となり、発行済みの物はその日より最大1年間までは引き続き利用可能と閣議決定されました。

Q2. マイナンバーカードがあれば健康保険証は必要なくなるのですか?

カードリーダーが設置されている医療機関・薬局ではマイナンバーカードで受診できるようになります。ただし、カードリーダーが導入されていない医療機関・薬局では今までどおり健康保険証や高齢受給者証等が必要となります。

マイナ受付機での同意による情報提供内容

  • 患者の同意に応じて受診医療機関側で閲覧可能となる情報
    • 診療/薬剤情報
      (薬剤情報:過去3年分:2021年9月以降)
      (診療情報:2022年9月以降)
    • 特定健診情報(75歳以上は高齢者検診)
      (過去5年分且つ過去5回分:2020年度以降)
    • 特定疾病療養受領証情報
    • 限度額適用認定証情報(口頭同意でも可)

 


※ 同意後は24時間以内のみ受診医療機関での閲覧が可能となる。
※ 同意を覆すには再度マイナ確認端末で資格確認し直す。
※ 災害時・身体緊急時は同意必要なしと規定されています。
※ 被保険者番号を確認できない自衛官診療証、日雇特例保険証、生活保護者は1,2の閲覧ができません。

診療情報は2022年9月以降分の電子レセプト(診療報酬明細)抽出分のみ閲覧可能で、反映までに1-2ヶ月を要します。
閲覧可能内容は下記の通り。

    • 医療機関名
    • 受診歴
    • 診療年月日
    • 診療行為名
      • 手術(移植・輸血含む)(※2023年(令和5年)5月目途)
      • 入院料等のうち短期滞在手術等基本料(※2023年(令和5年)5月目途)
      • 放射線治療
      • 画像診断
      • 病理診断
      • 医学管理等
      • 在宅医療のうち在宅療養指導管理料
      • 処置のうち人工腎臓
      • 持続緩徐式血液濾過
      • 腹膜灌流
      • など(今後、更に項目は増えると思われます)
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