マイナンバーカード 健康保険証として本格運用!..一転トラブル..
昨年7月に、当院でもお知らせしておりますマイナンバーカードの健康保険証としての利用が一部医療機関で試行運用が開始されております。
マイナンバーカードが健康保険証として利用可能(お知らせ:2020.7月)
2021年3月23日現在の状況についてお知らせします。
医療機関において「マイナンバーカードが保険証になる」を唄った厚生労働省主導の「オンライン資格確認」の運用が一部医療機関でスタートしております。
しかしながら、医療機関の申請により条件付きで無償提供される顔認証付きカードリーダーの各メーカー(4社)の製造や設置・設定業者のプログラム開発やスケジュール等が間に合っておらず、
申請しても各診療所が実際に運用できるまでには半年くらいの期間がかってしまうといった現状に加え、各医療機関での複雑なネットワーク改修や機器導入ならびに保守費用等も足かせになり申請には皆さん慎重な様です。(一般の診療所に対し国からの補助金42.9万円あり!でもです。)
また、マイナンバーカードは保険証代わりになるとは言え、各市町村などで取り扱われている医療証(こども医療証などの福祉医療証など)の情報は反映されていないので、
結局は医療機関受診時に医療証を持参し受付窓口へ提出しなければなりません。
実際とてもスムーズになるというわけでもない様で、マイナンバーカードを持ち歩くというリスクも課せられてしまいます。
正直、現段階では顔認証でオンライン資格確認をするよりも、やはりそのまま診察券と保険証、医療証を一緒に受付窓口に提出した方が楽で、素早いという事になります。
一体どれほど有効なシステムなのかはいささか疑問で、国、医療機関、保険証利用者の三者にとって有効・有益なシステムをいま一度精査、改善に期待したいものです。
また今後の展望として、将来的にはスマホにマイナンバーカード情報を保持できるように現在、国で検討されておりますが、ピッ!とスマホをかざすだけで健康保険証確認と医療機関の受付が出来るようになれば大変便利で実用性が高いものになると大きく期待しております。
そうなれば、保険証やマイナンバーカードを忘れたり、常時携帯しなくても医療機関での保険治療受診もかなり便利になるのではないでしょうか…
世界の流れ(スピード)として今後5年以内にぜひ実現化してほしいものです。
追記:トラブル発生のニュース (2021.03.25)
本格運用直前にマイナンバーカードを健康保険証として利用する「オンライン資格確認システム」にトラブル!!といったニュースが舞い込んできました。
健康保険組合による加入者情報の入力ミスにより約3万件分の個人番号が他人の情報と取り違えるなどのトラブルが発生している模様で、医療機関において他人の個人情報が表示される恐れがあるとして、厚生労働省はオンライン確認システムの本格運用を10月に延期するとの報道がありました。
当院でもこれらの動向を見極めたく、オンライン資格確認システムの導入を一旦保留することといたします。